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脇田又次さん

脇田 又次 さん

丸和工業代表
珠洲市
1200万年前の珪藻土を切り出し、七輪を作る

能登の珪藻土による切り出し七輪が、テレビ番組や雑誌、機内誌で取り上げられ、ブームになっている。しかし30年まえに30軒以上あった同業者は、すでに4軒しかなく、能登の珪藻土産業は盛衰を経てきた。機械化できない現場で、男たちは黙々と働いている。

(有)丸和工業
石川県珠洲市正院町平床立野部26 〒927-1203
TEL 0768-82-5313  
FAX 0768-82-5403
http://www.suzu.co.jp/suzucci/kigyou/maruwa/maruwa.htm
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◆全国に直売

 商品は全国に行っています。お蔭様で取材に来てもらうことも多くて、「テレビや新聞・雑誌・機内誌で見た、どこで買えますか?」と、個人的に聞いてこられることも多い。「直売もしていますが、種類がたくさんあります。カタログは見ましたか?」と対応しています。ただ食べ物なら、「昨日食べて美味しかったから、また買おう」となるが、切り出しコンロは丈夫だから、個人の方はそうそう何度も買わない。
 この頃の住宅事情から、コンロを使う人自体が減っています。マンションで、炭でサンマ焼くって訳になかなかいかん。嵩張って場所も取るなど、嫌われる面もありますね。

切り出しコンロ

◆温度はゆっくり上げるのがコンロの上手な使い方

業務用は一度に数が出るのでやっぱり多い。今は焼肉屋さんへたくさん行っています。お客さんが来る前に赤々と炭を起こしておく火種コンロ。練炭コンロだけど、別に練炭を使わなくてよい。焼肉屋さんでも、従業員がみんなコンロに慣れてる訳じゃないので、温度を上げすぎては「壊れた」と言って苦情が来ることも。「それは、あんた、使い方が悪いんですよ。鍛冶屋さんがふいごで風を送るみたいにすれば、急激に青い炎が上がって1000℃以上に上がる。それじゃあ割れる」と話す。

◆長年の自然の圧が掛かった土は強い

中国から安く入っている七輪には、値段ではとても対抗できないが、一回買った方は、「やっぱりおたくのが良い。安いのは1回でボロボロになって、安物買いの銭失いやった」と言ってくださいます。
 切り出しコンロは天然のもの。珪藻土はプランクトンが徐々に少しずつ溜まって重なってできたもので、1200万年前に出来上がったという。自然の圧も掛かっている。それが隆起したのか、元々は海だった場所が、今の切り出し場所。いくら人間が調合を考えて煉って圧をかけても、自然にできたものにはかなわないのかもしれない。煉りのコンロは切り出しコンロにはかなわない。切り出しコンロは50時間ぐらいかけて焼きあげ、最高700℃で2晩焼き締め、さらに火を止めて二日間冷まします。

◆ハッピー七輪

 七輪の名前の由来は、江戸時代に、「七りん」で一日の燃料代があったからといわれています。ハッピー七輪は、上の網のために切り込みを入れ、網が動かないようにしています。ステンレスなので、洗うことも可能。戸口が中側に曲がっていると、灰が詰まったりして戸が動かなくなったりします。下の粗目の穴(ロストルという)が壊れやすかったり、抜けたりもした。持ち手に切り込みを入れています。

ハッピー七輪

◆珪藻土の効用

コンロに限らず、珪藻土は広く使われています。最近の話題商品として、環境にもからだに優しい壁材などが出ています。
 あとは近頃、建築する前に木炭の粉を床下に入れて、湿気を調整しているが、それは木炭でなくても、例えば生産のときにヒビが入って商品にならなかった珪藻土コンロを割って入れてもよい。ゴキブリやシロアリ対策、防虫に良いとも言われています。

◆切り出し現場の見学は人数限定

仕事現場を実際にご覧いただいて初めて価値観が高まり、お客様の評価がガラッと変わります。切り出し現地の見学は、安全性を考えて少人数で受け入れ可能です。日曜日は無理ですが、平日のご予約をいただければ、先端の切り出し現場へ案内いたします。珠洲市も交流人口の拡大を目指しており、見学先として声が掛かることがあり、坑内へ案内してきました。みんなやっぱり穴の中に入ると、「おわー」と言われます。最初は「何だか怖いなー」と思うだろうけれど、みんな一緒に連なって入れば大丈夫。慣れれば地獄も面白くなります。
 坑道の気温は、おそらく16℃くらいで一定しています。入り口は外気の影響を受けるけど、奥に行けば安定していて、夏場は涼しいし、冬はあったかい。

切り出し現場


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