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輪島の町にひっそりと佇む吉田商店
輪島の町にひっそりと佇む吉田商店

私たちの地域づくり紹介

4.輪島の手作り味噌屋さん~吉田味噌醤油店~
輪島市鳳至町にある吉田味噌醤油店さんにお邪魔して取材をさせて頂きました。
昭和20年の創業以来、自家製のお味噌を製造・販売しているお店です。今はご夫婦で経営なさっています。
能登半島地震で建物や道具に大きな被害を受けましたが、新しく建物を直し、現在元気に営業されています。昔ながらのお味噌づくりへのこだわり、お店の経営に懸けるご主人と奥さんの心意気を紹介していきたいと思います!
■米麹(こめこうじ)から始まる味噌づくり
これが米麹
これが米麹
味噌のもとになる米麹は、蒸した米に麹菌を移し、培養することで出来ていきます。28℃までゆっくりと温度を上げた部屋で管理し、2晩寝かせてあげるため、麹の状態から商品として味噌が出来上がるまでには3~4日かかります。真夏を除いてほぼ1年中作られ、1回に5斗の麹が作られるそうです。
初めて見る「こも」に興味津々!
初めて見る「こも」に興味津々!
寝かせた麹は、職人のおばあちゃんの編んだ藁製の「菰(こも)」をかぶせて湿気を調整します。現代では温度も湿度も調整できる大きな機械を使うお店が多いそうですが、吉田さんのお店ではこの昔ながらのやり方を守り続けています。
やり方にこだわるのは、味に限らず、作る側、買っていく側の気持ちの問題が大きいようです。こうした木や藁を使うのを見ると「味噌ってこんな風につくるのか」と感動を覚えます。
奥さんが持っていらっしゃる右の藁が「こも」です。
りっぱな味噌樽です!
りっぱな味噌樽です!
味噌は木樽に入れて保存しています。この樽、重さは推定300㎏!!その上ものすごく大きい。震災のとき、お店の蔵は倒れかかって隣のお宅によしかかった状態で、天井は破れて空が見えていたそうです。この樽はとても人の手で運べるものではなかったので、クレーンで店から運び出して避難させました。
震災の前日には火を使って味噌を仕込んでいたようですが、幸運なことに当日は火を使っていなかったので火事は免れたそうです。今はプラスチックの樽もあるそうですが、木を使うことで違った風味が出てくるので、それを大切にしてずっと木樽を使って保存しています。
■バシッと辛口!
今では珍しい?量り売りをしています
今では珍しい?量り売りをしています
このお店のお味噌の特徴ってどんなものですか?とお聞きしたところ、他にはない独特の辛さがある、ということでした。
基本的に輪島の食材には辛めのものが多いそうで、この味を知ると他のお味噌では満足できない、という常連さんが昔から大勢いらっしゃいます。近所のお母さまがただけでなく、スーパーや遠方の常連さんにも発送しています。
お店では量り売りをしていて、1㎏525円(税込)で販売しています。密閉すると破裂するのでゴムで袋を縛っています。ちなみに醤油と味噌では作る工程が全く違うそうで、お店ではメーカーの醤油も販売しています。
麹の無限の可能性
奥さんいわく、「これからは麹の時代!」だそうです。味噌や醤油といった日本の発酵食品には麹が使われることが多いのですが、他にも活用の仕方がたくさんあります。例えば甘酒は麹がデンプンを分解して甘みを引き出すものですが、砂糖に代わる甘味料として注目し直されています。また奥さんは石川県伝統のかぶら寿司や大根寿司、さらにはなんとパンにも麹を使えないか独自に試されている最中だということです。完成したら是非食べてみたいです・・・。 
ちなみに、麹に塩を入れて1晩ほど置いておくと、普通の塩より甘みや風味が豊かになり、味が丸くなるそうです。名前は塩麹。野菜にもみ込んで漬物にしたり、お肉と一緒に食べたりと、ご飯のおともにオススメです。
■取材を終えて
店内の様子と、右側はご主人です
店内の様子と、右側はご主人です
震災にあたり吉田さんのお店が全壊しまったとき、ご主人のお母さまが店をもうやめるか、とおっしゃったそうです。しかしご主人は迷わず「いや、やる!」とはっきり意思を示されました。平成8年に亡くなられた先代のご主人に託された大切なお店。やめることは簡単、でもそんな選択肢は最初から無かったようでした。当時の気持ちを語るご主人は堂々として、男気に満ちていて格好良かったです。
観光の町・輪島は震災以前から観光客も減って活気がなくなってきていました。しかし今回、地震に負けずお店を守り続けているご主人と、今までのやり方を守りながらも新しいことにどんどんチャレンジしていく奥さんの元気の良さに触れ、このようなお二人のお店がある輪島は本当に素敵な場所だと感じました。明るく親切にお話をしてくださって私たちも楽しく勉強させてもらいました。是非またお店に足を運んで、輪島の味噌を味わいたいと思います。
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