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中谷 喜久さん

中谷 喜久(なかたに よしひさ)

サルビアロード(珠洲道路)

能登の心で育てた真っ赤な花が、夏の旅人たちをもてなす
夏の間、奥能登に向かう車の窓から真っ赤な花の道が見える。この4万本のサルビアを長年手入れしてきた。元々野菜苗を育てていたことからサルビア苗づくりで関わるようになり、今はほぼ一人で管理を続けている。

見える所; 能登町字当目・中斉
電話番号; 0768-62-8532 (能登町ふるさと振興課)

※記事内容は取材時のものです。掲載情報変更の場合があります。
ご利用・お出かけの際は、お問い合わせ先などでご確認ください。

■赤い花がふるさとのシンボルに
奥能登に続く花の道サルビアロードは、「お盆にふるさとに戻ってくる人たちを、赤い花でお迎えしよう」という発想で始まりました。最初は郵便局の方の声かけがきっかけとなり、地域の婦人会などが協力して、平成5年にスタートしました。
僕は、元々野菜などの苗を栽培していたので、サルビア苗の提供も兼ねて声をかけられ、平成6年から一緒に活動するようになりました。今はほぼ1人で作業をしますが、耕起と植え付けは今も皆さんに協力していただくから、非常に心強いです。
■4万本のサルビア
花は、一応4万本と言っていますが、実際にはもっと入っているでしょうね。40センチ間隔に4列に植えているから、100メートルに1,000本の計算になります。道の駅周辺はボリュームを増やして6列植え。だから、ざっと考えると最低でも4万本はあります。
花の株と株の間が40センチ間隔というのは、まじかで見ると離れていますが、自動車で走ったときには、この間隔が空いていても、後ろに次の列があるから、花がずっと続いて見えます。
それに、ある程度の間隔を空けて植えたほうが、風通しもよくて育ちやすくなります。
■5ヶ月間くらいの長い花期
サルビアは花期が長いのが特徴です。大体6月の後半から咲き始め、霜が降る11月の中頃まで咲いています。
以前は7月の中頃に植え付けていました。いわゆる梅雨があがる前までにとにかく植えようと、6月の20日頃から植えて、梅雨の間に植え付けする感じだった。
最近は、少しでも花の期間を早くしたいと思い、5月の15~16日頃に始めたり、昔と比べると少なくとも一ヶ月以上前倒しになってきています。
■サルビアロードの水遣り
苦労するのは、なにしろ距離があるから、やはり夏場の路上での水遣りが大変です。特に以前は土の表面がカチカチに乾燥して、いくら水をやっても浸透せず流れてしまっていました。
そこで、乾燥防止と保湿のために、木材リサイクルセンターで余ったチップをまくようになってからは、水遣りが随分と楽になりました。また、散水車もお願いできるようになり、能率がぐんとあがりました。
土壌も年々改良されてきて、今は土作りをしなくて良くなっています。
■害虫や病気対策の世話
春から秋までずっと仕事があります。8月いっぱいはほぼ毎日行きますが、それ以外の時期は、1週間に一度程度様子を見にいく感じ。しかし、常に全体を見ていないといろんなことがあります。最初に考えていた以上に、病気や害虫も出ます。
コウモリガの幼虫が大変ですね。サルビアの根に穴を開けて入り、中から食い荒らして枯らしてしまいます。能登には結構出る虫で、栗の幹にもいる害虫。
花の病気も有ります。気候にもよるし、生育の条件にもよります。天気続きになると、どうしても生育が遅れます。比較的雨もあったり曇ったりとなると、今度は生育が進みすぎる。背が高くなりすぎたり。
花の世話をするうえでの細かなことは、実際に状況を見ながら一緒に作業をやっていかないと、なかなか伝わらないものなので、今後はいつまで続くか。人も探さないといけないなあと感じています。
■ドライバーのマナーも向上
これまでにやってきて、僕が一番うれしかったことは、2003年頃のある出来事。
植え付け後の花壇にチップを巻いていた時、反対車線側に買い物袋の白い色が見えた。作業しながら往復して、拾おうと戻ってきたら、袋が無くなっていた。誰かわざわざ車を降りて拾った人がいる。
もちろん空き缶やペットボトルは今でも捨ててある。でも、「以前より減ったかな、いや、それは単なる欲目かな」と思っていたのが、それ以来、「あぁ、ドライバーも道をきれいにしようと思っている」と、本当にうれしかった。
■学校で子どもたちに伝えたこと
この話を、中学校の授業の一環で、生徒たちに話す機会があった。時勢の中で今の子どもたちはどうも根気がない、すぐほっぽりだすという傾向だそうで、「長いことサルビアの活動を続けておられるから、話してくれんか」と依頼された。
話をした時は特別な反応は無かったけれど、先生が後で書かせた感想文に、「僕も、廊下なんかでゴミがあったら拾うような人間になりたい」という風に書いた子どもが3人も4人もいた。
僕もうれしかったけど、これは先生がうれしかったやろうなぁと。僕も、子どもたちがたとえ一日であれ、こういう気持ちを持ってくれたってことは、良かったなと思ったですね。
(NPO法人能登ネットワーク発行『能登人』の記事をベースに制作)
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