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学生プロジェクト

中能登町における地域コミュニティバスの運行と地域住民の生活


2.中能登町に走る生活の足
 "コミュニティバス"

■中能登町に走る生活の足"コミュニティバス"
 コミュニティバス(communitybus、コミバスとも呼ぶ)とは、市・区・町・村などの自治体が住民の移動手段を確保するために運行する地域密着型の路線バスのことです。中心市街地などの移動快適性の向上や交通空白地帯において公共交通サービスを提供するもの、地域の広域的連携を図るもの、観光地や主要施設を巡るものなど、その種類は多岐にわたります。採算性の観点より、利用者の足を確保しようとする観点から運行されていますので、必要に応じて自治体が財政的な支援を行なうことも多いです。
 中能登町では、2007年12月よりコミュニティバスが本格運行されています。中能登町でも高齢化の波は押し寄せており、町が交通弱者の方々の町内行事への参加や医療、金融機関などへの生活に欠かすことの出来ない移動を助ける目的で導入したのがこのコミュニティバス事業です。
 コミュニティバスの導入は、これまでの生活を一変させたと言っても良いでしょう。移動手段を持たないお年寄りは、これまで自宅周辺で過ごすことがほとんどでした。もともとある路線バスは、1時間に1本ありますが、幹線道路を通っており、足の悪いお年寄りにとっては利便性が高いとは言えません。しかし、コミュニティバスは、「こんな狭い道をバスが通るのか?」と思えるほどの生活道路にまで入って行き、地域住民が利用しやすいバス路線になっています。
 
 
 このコミュニティバスの運行により、お年寄りは「外出する機会が増えた」と言います。コミュニティバスの運行頻度は、僅か1日4便しかないのです。だいたい2時間に1本ほどでしょうか。都会のバスと比べると驚くほど少ないですよね。でも、このバスに1ヶ月あたり約7,000人、1日当たりの平均では約230人もの利用があります。便によっては、満車になることもしばしば。乗客は、お年寄りがほとんどなので、揺れる車内で手すりに必死にしがみついている姿が印象的でした。ビックリするほど混んでいました。コミュニティバスの運賃は、一律で大人は100円、小中学生は半額の50円となっています。また、中能登町の庁舎の利用客や各老人福祉施設(入浴施設)を利用する高齢者、土曜日に限り学習施設を利用する小学生は無料となっています。したがって、
入浴施設を利用する高齢者が圧倒的に多いのがこのコミュニティバスの特徴なんですよ。
 
■コミュニティバスでのエピソード1 「コミュニティバス車内で井戸端会議??」
 中能登町のコミュニティバスは、ただ単に家から目的地をつなぐ移動手段ではありません。コミュニティバスの車内は、まるで近所の知り合いの家の居間に友人が集い、世間話をしているかのような、バスとは思えない空気が流れているのです。
 私にとってバスは、無機質な企業の音声広告が流れ、目的地を告げる音声だけの静かな空間。そこに乗る人の目もどこか冷たく感じてしまい、携帯電話の着信音すら出してはいけないかのような異様な空気が流れているイメージがありました。しかし、中能登町のコミュニティバスは全く違うのです。バス車内に入ると、「今日、○○さんはどうしたんかね?」まさに友人同士の会話がそこから始まります。言うなれば、井戸端会議をしている社交場のような空間となっているのです。
 
 私がこのコミュニティバスに乗ったときの話をしようと思います。私はコミュニティバスの調査として車内に1 日乗り込んでいたのですが、私のような学生が乗ることが珍しいのでしょう、いつの間にか話題の中心になっているなんてこともありました。1日中乗り込んでいたので、帰りの便でまた顔をあわせる人もちらほら。すると、「1日中ごくろうさまだねぇ」と言ってねぎらいの言葉をかけてくれるのです。「これ、なめながらやりんしゃい」と飴玉をいただくこともありました。始めて会う私のような学生にすら、コミュニティバスと言う名の社交場は温かく迎え入れてくれたのです。そんな中で行なった1日の調査は、明らかに若いはずの私が、逆にエネルギーをもらい、心が温かくなる感覚を覚え、非常に有意義な時間でした。
 
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